3か月ほど前からレガシーに参入し、RG Landsを使っている者です。
漫然としたプレイから脱却するために、このデッキについて自分なりの考察を書いていこうと思います。
お気軽にコメント下さい!m(._.)m



【Landsとは?】

2マナで3枚墓地回収、かつ発掘可能という、強力なリソース獲得能力をもつ《壌土からの生命》と、
獲得したリソースを使い切ることを可能にする《踏査》《マナ結合》でボード・アドバンテージを築くことを目指したコントロールデッキ*。
最終的には《演劇の舞台》《暗黒の深部》コンボ、または《罰する火》の使い回しによって勝利する。


おもに以下の手段によって相手のボードに干渉する。

・《不毛の大地》《リシャーダの港》《幽霊街》《The Tabernacle at Pendrell Vale》によるマナ拘束
・《Maze of Ith》《Glacial Chasm》《The Tabernacle at Pendrell Vale》、および《燃え柳の木立ち》+《罰する火》によるクリーチャー・PWのコントロール

また現在の主流ではないようだが、青緑型では《トレイリア西部》によるサーチ力を活用して
・《アカデミーの廃墟》+《仕組まれた爆薬》による継続的なパーマネント破壊
・《Zuran Orb》による継続的なライフ獲得(=擬似的なクリーチャー・コントロール)
というギミックを用いるようである。《アカデミーの廃墟》を《埋没した廃墟》で代用する赤緑型も散見される。


Landsには以下のような長所がある。
・通常のアーキタイプに(メインで)入っている干渉手段の多くが刺さらない。このデッキの動きの起点となる《壌土からの生命》や《罰する火》が何度でも再利用でき、また多くの動作が土地由来であるため、打消しや手札・パーマネント破壊がアドバンテージに結びつかないことが多い。

・《輪作》《ギャンブル》の存在により、状況に応じたサーチ力に優れる。

・《演劇の舞台》《暗黒の深部》コンボにより、コンボデッキに豹変することができる。(=相手をコントロールできていなくても、速さ勝負に持ち込むことができる)

・《壌土からの生命》により、マリット・レイジをお手軽に、しばしば毎ターンおかわり(笑)できる。
このためある程度ボードが整った後は攻勢を挫かれにくい。


弱点は以下のような点である。
・アドバンテージ獲得源が特定の墓地依存カードに集中しているため(《壌土からの生命》、《罰する火》)、墓地に干渉される、またはキーカードを封じられるとコントロール力が大幅に減少する(《安らかなる眠り》《外科的摘出》《死儀礼のシャーマン》《漁る軟泥》《翻弄する魔道士》、および《師範の占い独楽》《相殺》コンボ等)

・基本的にボードコントロールしかしないため、コンボデッキに対する干渉手段に乏しく、速さ勝負でも負ける場合が多い。

このため、サイドボードはコンボ対策と置物対策にそのほとんどが割かれることになる。



【サンプルレシピ】
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=80709

アメリカの強豪土地単プレイヤー、David Longのリスト。
SCGOで土地単が上位入賞しているときは大体この人である。



【yekcatのレシピ】

1 森
1 ボジューカの沼
1 Glacial Chasm
4 燃え柳の木立ち
3 Maze of Ith
3 樹木茂る山麓
4 リシャーダの港
2 平穏な茂み
1 Taiga
2 Bayou
4 演劇の舞台
3 不毛の大地
1 幽霊街
1 The Tabernacle at Pendrell Vale
2 暗黒の深部

4 モックス・ダイアモンド
4 踏査
2 森の知恵
3 輪作
1 納墓
2 カラスの罪
3 罰する火
4 ギャンブル
4 壌土からの生命

サイドボード
1 Karakas
4 抵抗の宝球
1 窒息
3 クローサの掌握
2 突然の衰微
2 殺戮遊戯
1 突撃の地鳴り
1 蟲の収穫



いくつかのカードの採用理由について。


・《マナ結合》の不採用と《森の知恵》

私は以下のような理由で《マナ結合》は弱いと思っている。

→サイドボード以降、手札を構えたい局面は明らかに多くなる。置物対策を引いている時だけでなく、《外科的摘出》対策やANT戦等の際に《輪作》や《平穏な茂み》を構えたい、Omni-Tell相手に《抵抗の宝球》を唱えずに持っておきたい、など。

→多くの場合、土地は1ターン2枚置ければ十分であり、《踏査》が着地すると無駄カードになる。

→《踏査》と《マナ結合》が合計6枚だと、初手に2枚以上これらが来ることも少なくなく、弱いことが多い。

→ハマったら超強い系のムラのあるカードだが、それは大体不要なオーバーキルであるか、既に有利のついているマッチアップである気がする。


《マナ結合》が入っているのは単に《踏査》に相当するカードをより確実に引きたいからだと思っている。
加えて《踏査》は最序盤にひかなければ腐るカードでもない。《踏査》なしで強い土地単の動きというものは十分あり、引いた時点で張っても十分仕事をする。
ならば代わりに《踏査》を引きに行くカードを入れたらどうだろう?


このスロットとして《師範の占い独楽》《ミリーの悪知恵》《森の知恵》の3枚を検討したが、現状《森の知恵》がベストだと思っている。《森の知恵》は以下のような点でこのデッキと相性がいい:

→墓地に落とせないカードを引きに行ける。メイン積みの《踏査》《輪作》等はもとより、サイドインしたカードなど、墓地に落とせないカードを引きに行きたい局面は本当に多い。
そういう時にただ漫然とドローするのはこのデッキを使っていてもっとも苦痛な瞬間である(なぜ赤緑には《渦巻く知識》がないのだ!!)。《森の知恵》が場にあるだけで、この状況が劇的に改善される。単純に3枚見られるだけで大違いだし、このデッキにはシャッフル手段も多い。本当に要らないデッキトップは発掘で落としてしまうこともできる。

→発掘でライブラリーを掘る前にデッキトップを知ることができる。上記の苦痛は墓地に《壌土からの生命》が落ちているといっそう激しい。悩んだ末に発掘して《クローサの掌握》や《窒息》が落ちたときの辛さは筆舌に尽くしがたい。《森の知恵》があれば、必要なスペルを引いたうえで土地を発掘で落とすことが可能になる。

→設置したらマナを使う必要がない。初めは《外科的摘出》から《壌土からの生命》を守れ、複数回デッキトップを見られる点、《師範の占い独楽》のほうがいい気がしていた。しかしこのデッキは序盤にやりたいことが多く、起動の1マナが予想以上に行動を圧迫するため、今のところ《森の知恵》に落ち着いている。

→《踏査》と役割がかぶらないので、両方引いてもただうれしい。

→デッキを早く掘りたくて、墓地に《壌土からの生命》が複数枚あるときに、追加の発掘を提供してくれる。

→追加のドローが強いこともよくある。



・《カラスの罪》
Landsはコンボ、特にOmni-Tellと相性が悪い。メインでOmni-Tellに勝つことはほぼ不可能に近く、サイド後もメインの相性差を大幅に覆すほどマッチアップが改善するわけでもない。
David Longのレシピで、既にフェアデッキに対する有利はつき過ぎなくらいついていると思うので、いかに対コンボ戦の勝率を改善するかをずっと試行錯誤していて、《カラスの罪》もその一つ。

《カラスの罪》で、最速で2ターン目に5枚、より丸い動きをすれば3ターン目に5枚の手札を落とすことができる。これで勝ち確といえるほどレガシーのコンボは遅くないものの、この後も毎ターン1~2枚のディスカードを継続しつつこちらの盤面を伸ばせるなら、十分勝ちうる展開ではないか?
実際先日の龍星杯で、《カラスの罪》連打によってSneak-Showからメインを1回勝つことができた。対コンボで2ターン目のマリットレイジぶっぱ以外にメインの勝ち手段を提供しうるカードだと思っている。

加えてこのカードには2つの利点がある。一つはこの動きが、ほとんどどのデッキに対しても割と強い**ということ。序盤の連打でフェアデッキは大幅に減速するし、中盤以降もカウンターや《剣を鋤に》を構えさせないなど、見た目以上に腐ることがない。
もう一つは、《壌土からの生命》から生まれるリソースの新たな使い道を提供するということ。《踏査》がなくて回収した土地が手札にあふれる事はしばしばあるのだが、このカードがこういったボトルネックを解消してくれる。特に《マナ結合》を抜いたこのレシピにおいて、安く土地の使い道を提供するカードは合っていると思う。発掘によって《壌土からの生命》自身が探しに行けるのも《踏査》にない利点だ。


~随時更新予定~



* 私はLandsはコンボデッキである前にコントロールデッキであると思っている。浅学を承知でおおざっぱなコンセプトを言えば、コンボデッキとしてのLandsは「最速3ターンでしか勝てないベルチャー」にしかなりえないが、コントロールデッキとしてのLandsは「最速2ターン目に天使達を呼べる青白奇跡」だ。

** 《カラスの罪》を初めて唱えた時の相手がリアニだったことはひみつです!

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索